洗濯物を干すために窓を開けると、ほのかに暖かい風が部屋へと流れ込んできました。その風はもはや冬のそれではなく、確実に春のものへとかわっている、優しい風でした。
不思議なもので、風は思い出を運んでくるといいますか、風を浴びた瞬間に昨年のことを思い出しました。
昨年は新型コロナの感染が拡大し始め、緊急事態宣言が全国に出され、異様な春となっていました。
そのときのなんとも言えない苦い記憶が春の風と共に僕の中に吹き込んできたのです。
まだまだ終息の気配が見えにくいですが、昨年のような春にしないためにも、今一度きを引き締めようと思いました。