美濃んちゅの酒場

気づいたら三十路。文系出身、民間の調査研究員の戯れ言。

プロジェクトの終わり

昨年1年間関わってきた大規模案件がようやく終了する。入社以来炎上案件の消化係として色々飛び回ってきたお陰か、他の都道府県を担当する他社が次々に炎上するなか、僕の担当した案件はなんとか無傷でおさまった。

 

仕事をするなかで感じるのは、どんな組織でも中央に近くなればなるほど頭のよい人が増えていき、簡単に闘りあう(というのは変ではあるが)ことが難しくなる。国でいえば、やはり官僚と呼ばれる人種は頭の出来が違う。

会議や打合せのなかで空中戦が始まったとして、地方の局レベルであればなんとか対等に戦うことができるものの、霞が関ともなると僕みたいな地方のコンサルはかなり苦戦する(というか新人だった頃にこっぴどくやられた苦い記憶が甦り戦場にすら立ちたくない)。

 

当然そんな官僚と日々やりあっている中央の大手シンクタンクやコンサルタントも当然高スペックなため、たまに仕事の依頼を受けて一緒に仕事をするわけだが、正直地方のお客さんの数倍の労力を使う。

 

誤解のないように申し上げると、地方を決して下げる意図があるわけではない。僕自信も地方サイドの人間である。しかしながら、やはり国家の運営に関わっている中央の人やその周辺の人と地方では求めてくる仕事の量や質が違いすぎるのもまた事実だと思う。

 

僕が担当していた案件も全国的な案件であるが、僕の担当は中央の案件ではなく地方の案件であった。

地方のコンサルは中央のコンサルに劣っているとは思わない。しかし、地方には地方のやり方があり、中央には中央のやり方がある。地方で中央と対等に闘えるコンサルはそう多くはない。

 

縁があり中央のシンクタンクの研究者と仕事をした際に言われた言葉がある。

「地方で相談できる相手が貴重なのですごく助かります」

その言葉が僕のなかで強く印象に残っている。僕は自分のことを優秀だとは思っていない。しかし必死に知識を溜め込み、自分のなかで情報を整理し「自分の意見」を作ることで優秀に見せることはできる。そうすることで、地方にいながら中央と対等に渡り合えるコンサルとして今後のキャリアを積んでいきたい。

 

1年間関わってきた案件の最後の打合せの時、先方の担当が「雪丸さんにすべて任せてよかった」と言ってくれると思っていたが、実際は「雪丸さん相変わらず鞄の中身ぐちゃぐちゃっすねw」と言われた。

僕は正直感謝の言葉を期待していたため落胆したが、こんな軽口を叩けるくらいには順調に終わったんだと帰りの電車で思うことにした。