美濃んちゅの酒場

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鶏肉の読み方

突然ですが、皆さんは【鶏肉】をなんと読みますか?

 

私がまだ愛知県のとある公立大学で大学生をしていたときのこと。とはいっても実家のある東濃から通っていたため、愛知県民がマジョリティである大学集団のなかで、本質的に私は異質者であった。

「県民性」という言葉が一時期流行ったのを覚えている人もいるかもしれない。集団を何らかのカテゴリーで囲むことは、日本人なら誰しもがやりがちなことであり、歴史的にもそうであった。かつては県よりももっと細かな「律令国」単位で、国民性を説明しようとしたものもいる。

偶然同じ県に生まれ育った者同士が、全て同じような性格になるということは当然あり得ない。しかし、県単位で教育内容も異なっているため、精神世界において県民が共有するナニかがあっても不思議ではない。

話がそれたが、愛知県民がマジョリティの集団のなかで、岐阜県民、殊に東濃の中でも恵那市の山で育った私は、常日頃から県民性というか文化の違いというものを意識していた。それは日常のほんの些細なことが多数を占め、そのうちの1つが「鶏肉」であった。

 

「鶏肉」は文字通りニワトリの肉であり、燕の肉でもなければ鴨の肉でもない。日常的に食される食肉の代表格といっても過言ではない。

ある日、料理屋で「唐揚げ」を誰かが頼んでいた。その流れでモモ肉とむね肉の話になった。鶏肉は好みが別れるが、モモ肉の方が個人的には好みであるため、そのようなことを言ったのだが、その時同席したいた人の顔が僅かに曇った。そして言われた一言が、

「ケイニクってなに?w」。

 

わたしは脳内にクエスチョンマークが浮かんだ。鶏肉は鶏肉だ。鶏の肉だよ、そう伝えた。すると「トリニクのことをケイニクっていうのね~」という言葉がかえってきた。

いやいや、鶏肉はトリニクの1つだけど、トリニクは鶏肉じゃないんだ。私がそう伝えると彼らは不思議そうな顔をしながらバカにしたような顔で笑っていた。

 

私はニワトリの肉を「ケイニク」と呼んで育ってきた。当然「トリニク」という呼称でニワトリの肉を呼ぶことも知っていたが、あくまでも鳥類の肉の総称として「トリニク」と呼ぶのであって、ニワトリの肉のみを指す人々がいることを初めてしった。

それどころか「ケイニク」という呼び方が通じない文化圏の人がいることを初めてしった。いや、もしかしたらケイニクと呼ぶのは我が家だけなのかもしれない。

私は言い知れない不安を感じた。

そこで、当時私が使っていたTwitterアカウントでアンケートをとってみた。その結果がこれだ。

恵那市あるある on Twitter: "鶏肉を皆さんはなんて読みますか?"

トリニク派が多かった。しかしケイニク派も少数ではあるが存在していることがわかった。

恵那市では元々野生鳥類を食べる文化が存在していたため、野生鳥類と区別するつもりでケイニクという呼称を使ったと考える人もいるが、私は言語学者じゃないのでわからない。

ただ1つだけはっきりしているのは、愛知県民には「岐阜県民を田舎者とバカにする県民性※」があるということだろう。

※あくまでも筆者の悔しい思い出による偏見